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食品ロスの現状
世界の人口は2020年、78億人以上になり今も増え続けています。
やがて人類は100億人に達する見込みです。
そんな中現在、全人口の約10%、8億人以上が飢餓で苦しんでいます。
その一方で食品ロスを含めた食品廃棄物は13億トン以上、
世界中で生産される量の3分の1を廃棄していることになります。
食品の廃棄は先進国だけの問題ではありません。
飢餓に苦しむ国においても、食品の管理、衛生面などにより起きています。
食品廃棄の現状はこちらもご覧ください↓
食品ロスが減らない理由
食品ロスを減らすキーワードは、「3R」です。
つまり、リユース(再利用)、リサイクル(再生利用)、
リデュース(ロスを出さない)の3つのRです。
効果を上げる為には全てを実行する必要がありますが、
3つの中でも最も重要とされるのが、リデュースです。
世界では、そもそもロスやゴミを出さないことが
最重要課題とされています。
しかし、日本においてリデュースの対策はなかなか進んでいません。
食べられるのに捨てている食品は年間600万トンを超えています。
サプライチェーン(流通段階)での食品ロス
サプライチェーンとは、商品の調達、製造生産から消費者に届くまでの
連動した流れのことです。
サプライチェーン(流通段階)での食品ロスの原因は、
規格外品、売れ残り、賞味期限切れ、返品、食べ残しなどです。
厳しい規格
食品にはその食品に応じて厳しい規格が定められています。
少し形が曲がっていたり、大きさが違っていたり、
キズというほどではないキズっぽいものがあったり、
品質や美味しさは全く変わらないのに”見た目”だけでダメだったり、
普通に食べられるにもかかわらず、
いろいろな理由で「規格外品」となるケースがあります。
それらの基準の多くは食の安全は必要なことですが、
綺麗で形が揃っているものを求める消費者側の問題もあると思われます。
そして、規格外になった商品は、消費者の目に触れることなく
家畜の肥料などに使われるか、そのまま捨てられているのです。
売れ残り、賞味期限切れ
コンビニや各食料品ストアーでは、消費者ニーズに応えるため
常に棚に空きがないようにしています。
人気商品は売り切れるかもしれませんが、
棚自体はいろいろな商品で常にいっぱいになっています。
お店の閉店時間ギリギリになっても同じ状態です。
そんな状態では売れ残りが出るのは必至です。
食品の過剰生産、過剰仕入れ、賞味期限切れなどによる食品ロスが
毎日大量に発生しています。
流通過程での取り組み
規格外品の食品を進んで購入するシステムの構築や
それらを地産地消など地元で消費する仕組み作りが必要です。
最近では、道の駅などで地元の野菜などを販売するシステムが出来ています。
流通に乗らなかった規格外品なども安価で販売されています。
そういったお店を積極的に利用することで、
食品ロスの削減に貢献できますし、安価で美味しい食品が手に入ります。
また生産者にとっては規格外品が売れますし、流通コストの削減にもなります。
販売店にとっても地元の物を売っている場所としてブランディングにもなり、
地元の特産品などの販売で集客も見込めます。
システムに関わっている全ての人が得をします。
消費段階での食品ロス
流通段階ではなく消費段階、つまり家庭での食品ロスは
事業系食品廃棄物の約2倍近くを占めています。
その原因は、食べ残し、すぐには不必要な量を購入、
消費期限切れでの廃棄などです。
日本では食品を輸入に半分以上頼ってはいますが、
経済力により豊かさを享受し、食材に困るということはありません。
そんな世の中になったせいかもしれませんが、
最近では、「もったいない」という言葉を
あまり聞かなくなっている気がします。
家庭での食品ロスを減らす為には、
私たち一人一人が意識して行動する必要があります。
お店でメニューを注文する前や料理を作る前に
食べ残したらどうしようという罪悪感を持つことも
必要なことなのかもしれません。
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料理研究家が夕食のメニューに困った時・・・これが彼らがすることです。