京都の祇園祭は、大阪の「天神祭り」、東京の「神田祭」と並び
日本三大祭りにも数えられます。
祭りの期間も長く、7月1日より一ヶ月にわたって
いろいろな行事が続きます。
さて、みなさんは「祇園祭」というと、どんなイメージを持っておられますか?
華やかさ、宵山の賑わい、山鉾の壮大さや華やかさ、などでしょうか?
それとも、人が多い、暑い、などでしょうか?
人が多い、暑い、などのイメージは、とりあえず置いておいて、
多くの人がイメージするのが山鉾に関してのことではないでしょうか?
鉾立から始まり、宵山の山鉾巡り、山鉾巡行などが
祭りのメインと思われている方もおられると思います。
もちろん、それらも大切な行事であることは間違いありませんが、
あなたがもし、「山鉾巡行がクライマックス!」みたいに
思っておられるのなら、筆者としてはちょっと残念なので、
今回は、祇園祭の本当の意味と大切な神事である
「神輿渡御」についてお話しします。
日本全国いろいろなお祭りがありますが、
祭りと言えば、神事なので「お神輿」が出てきます。
祇園祭も同じなのです。
目次
祇園祭還幸祭のルートご案内!
本当のクライマックスに行きませんか?
祇園祭の由来
祇園祭は貞観年中(859~877)京の都に疫病が流行したとき、
勅を奉じて神泉苑に66本の鉾を立てて祇園の神を迎えて祭り、
洛中の男児が祇園社の神輿を神泉苑に送って
厄災の除去を祈ったのに由来しています。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。↓
祇園祭の前祭と後祭の違いって何?京都人が教える祇園祭の見どころ
祇園祭還幸祭のルートご案内!
本当のクライマックスに行きませんか?
神輿渡御について
祇園祭は疫神(怨霊)を鎮めるために行われる八坂神社のお祭りです。
前祭と後祭に分かれていて、
7月17日と7月24日にそれぞれ、神輿渡御が行われます。
神幸祭
前祭(17日)に行われる神輿渡御を神幸祭(神輿迎)と言います。
八坂神社から神様を四条通(新京極・寺町商店街前)にある御旅所へ
お迎えします。
還幸祭
後祭(24日)に行われる神輿渡御を還幸祭と言います。
祇園会あるいは祇園御霊会とも言います。
御旅所から八坂神社へ神様をお送りします。
この神輿渡御が行われる前に、道を清め、
神様が通る道を作る為に行われるのが、山鉾巡行です。
なので、17日と24日の神輿渡御が行われる前に山鉾巡行が行われています。
祇園祭還幸祭のルートご案内!
本当のクライマックスに行きませんか?
神輿渡御のルートなど
山鉾巡行は両日とも午前中から始まって1時ごろには終わります。
神輿渡御はその後、夕方16時~17時頃からのスタートになります。
神輿は、
中御座:素戔嗚尊 (すさのをのみこと)
東御座:櫛稲田姫命 (くしいなだひめのみこと)
西御座:八柱御子神 (やはしらのみこがみ)
の3基で、それぞれ2トン以上ある神輿を男衆が担ぎ町を練り歩きます。
優雅で華やかな山鉾巡行に比べて、神輿渡御は勇壮で、
「ホイットー、ホイットー、ホイットー、ホイットー」という掛け声とともに、
神輿を高く担ぎ上げる「差し上げ」は迫力満点、圧巻です。
神輿渡御は3基ともルートが違いますので、
見に行かれる場合は、下記よりルートを確認してください。
ちなみに、ぼくは還幸祭の神輿が3基とも家の前を通りますので(3条通り)
「差し上げ」を三条烏丸を西に入った所で見たりしています。
お神輿のお通りは20時半頃になる予定です(時間は前後します)ので、
三条烏丸で見るのであれば、それぐらいの時間がいいと思います。
なおお神輿は3基あるので、時間に間があります。
神幸祭(17日)のルートはこちらから↓
出典: 祇園祭主な行事|八坂神社
URL: http://www.yasaka-jinja.or.jp/event/gion02.html
還幸祭(24日)のルートはこちらから↓
出典: 祇園祭主な行事|八坂神社
URL: http://www.yasaka-jinja.or.jp/event/gion02.html
八坂神社へ戻った神輿は最後の差し上げを披露します。
その後、神輿の御神霊が本殿にお戻りになり、
急に静かになり厳かな空気の中、還幸祭が終了します。
この雰囲気は、味わってみる価値があります。
室町諭
*祇園祭の山鉾は「動く美術館」と称され、
華やかさや豪華さだけではなく、
歴史的に見ても大変価値がある装飾品が飾られます。
その中でも、ちょっと不思議な西洋のタペストリーが飾られています。
なぜ、西洋のタペストリーが飾られているのか?
その歴史と物語について解説します↓