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日本は「もったいない」の精神に反している?
ノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリ・マータイさんはかつて
日本の「もったいない」という言葉を環境問題の合言葉として提唱しました。
ただ、この「もったいない」という言葉、
日本ではその精神ももう昔の”古き良き時代”の話になってしまったようにも
感じられます。今日本で起きている「食品ロス」の問題を見ると
そう思う人もいるでしょう。
日本の食料自給率は38%で、多くの食べ物を海外からの輸入に頼っています。
にもかかわらず、食べられるのに捨てられている食品は年間612万トンに上ります。
その量を国民一人当たりに換算すると約48キログラムとなり、
約お茶碗1杯分を毎日捨てていることになります。
また、世界で飢餓に苦しんでいる人に援助される食糧の1.6倍にもなります。
世界では全人口の約10%が飢えで苦しんでいると言われています。
日本の食品ロスはなぜ起こる?
食品ロスが発生するのは、
食品を扱う企業などが事業活動を行う工程で発生する場合と
家庭で発生する場合があります。
コンビニや外食産業では消費者ニーズに答えようとして作り過ぎたり、
商品としての販売基準を高く設けたり、
常に棚をいっぱいにしておこうとして賞味期限切れを起こし、
廃棄せざるを得なくなったり、お客の食べ残しなどで食品ロスは起こっています。
また家庭では買い過ぎ、賞味期限切れ、作り過ぎ、食べ残しなど、
食品輸送時や流通段階でのロスもあります。
どれも私たちの食文化が豊かになったことによって起こっています。
だけど…本当の「食の豊かさ」とは、そういうことなのでしょうか?
食品ロスの弊害
食品ロスの問題は、世界に影響を及ぼしている「食糧格差」の問題だけではありません。
大量の食品ロスは下のような弊害も起こしています。
・生産時の輸送費や生産に使用した肥料、水、設備費、人件費などが全て無駄になる
・廃棄する食品のゴミ処理に多額のコストがかかる
・焼却により排出される温室効果ガス(二酸化炭素)で地球温暖化が進む
・焼却後の灰の埋め立てなどにより環境に影響を及ぼす
これらの弊害を少なくするためにも
極力食品ロスを起こさない工夫が必要です。
また既に述べたように、
日本では食品ロスにより大量の食糧を捨てています。
その一方で世界では全人口の約10%が飢えで苦しんでいます。
そもそも世界の食糧生産が足りてないんじゃないの?
と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
世界の食糧生産量は世界中の人が食べて行くのに
余りかえるほど十分な量が生産されています。
なのに飢餓で苦しむ人たちがいます。
いっぱい輸入していっぱい捨てている日本は、
この現実を責任を持って考える必要があるのかもしれません。
食品ロスをなくす意義
食品ロスを少なくするということは、日本国内においても
二酸化炭素や産業廃棄物を軽減でき、その分のコストも削減できます。
また将来の人口増加による食糧危機や異常気象による農作物の被害などに
備えるためにも、食品ロスを減らす仕組み作りも必要ですが、
私たち個人個人も削減する努力が必要です。
食品ロス軽減の取り組み
日本政府は食品ロスを軽減する取り組みをしています。
消費者町では「食品ロスの削減の推進に関する法律」を施行し、
施策の基本となる事項を定めています。
また農林水産省は、食品ロス削減国民運動を立ち上げ、
ホームページなどを通じて、官民が連携して
食品ロス削減に取り組む運動をしています。
政府だけではなく、私たち自身も意識し行動する必要があります。
必要な分だけを買って早く食べきるという意識を持ち、
消費期限切れを作らないことや、
冷蔵庫の食材のチェックや今ある食品を把握しておくことも必要です。
料理するときも、残っている食材から使ったり、
作り過ぎないように注意するなど、食材を大切に使いましょう。
またどうしても余ってしまったら、アレンジレシピで食べきりましょう。
出来るだけ残さず食べきることも食品ロスを出さないことになり、
先に書いた弊害を軽減することにもなります。
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