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祇園祭の前祭と後祭の違いって何?京都人が教える祇園祭の見どころ

私事になりますが、筆者は京都、祇園祭の山鉾町に住んでいます。

筆者の独断と偏見での祇園祭の「見どころスポット」を

紹介していますので、よろしければ読んでもらって参考にしてください。

 

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目次

祇園祭の前祭と後祭の違いって何?

京都人が教える祇園祭の見どころ

 

祇園祭とは

 

祇園祭は、大阪の「天神祭り」、東京の「神田祭」と並び、

日本三大祭りの一つに挙げられます。

また、春の「葵祭」、秋の「時代祭」と共に、

京都三大祭りの一つでもあります。

 

祇園祭の由来

祇園祭は貞観年中(859~877)京の都に疫病が流行したとき、

勅を奉じて神泉苑に66本の鉾を立てて祇園の神を迎えて祭り、

洛中の男児が祇園社の神輿を神泉苑に送って厄災の除去を祈ったのに由来し、

平安時代の中頃からは規模も大きくなり、

空車、田楽、猿楽等も加わって盛んな賑わいを見せてきました。

室町時代になると町々の特色ある山鉾のあったことが『祇園社記』に記されています。

応仁の乱(1467)で都は灰燼に帰し、祇園祭も中絶しましたが、明応9年(1500)には復活、

その時より山鉾巡行の順位を決める鬮取式が侍所で行われることになりました。

以後、町衆の努力により山鉾の装飾にも贅を尽くすようになり、

近世には度々の火災で多数の山鉾が消失しましたが、

その都度、町衆の心意気によって再興し、今日に至っています。

 

出典: 祇園祭 概要 | 八坂神社

URL: http://www.yasaka-jinja.or.jp/event/gion.html

 

祇園祭は7月1日より一ヶ月にわたる八坂神社のお祭りです。

平安時代から1100年以上の歴史と伝統を受け継ぎながら京都の人々と

共に歩んできたお祭りです。

お祭りが始まった時代背景は、京の都に疫病が蔓延していました。

祇園祭は荒ぶる疫神(怨霊)を鎮めるために始まりました。

 

祇園祭の山鉾行事は、昭和54年、文化財保護法により、

国の重要無形民俗文化財に指定されました。

また、平成21年には、

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されています。

 

祇園祭の前祭と後祭の違いって何?

京都人が教える祇園祭の見どころ

 

前祭と後祭について

 

1966年~2013年の間は、山鉾巡行は17日にまとめて行われていました。

本来、山鉾巡行は前祭と後祭に分けて行われていたもので、

現在は本来の2度に分けて行われています。

 

前祭と後祭に分かれている訳

 

山鉾巡行は、町の邪気や穢れを山鉾で清め、

祇園祭の主神である八坂神社の神様が通る為の道を作る為に行うものです。

17日の前祭では、八坂神社から神様の乗った神輿を

四条の新京極・寺町商店街前の御旅所(おたびしょ)へお迎えし、

*御旅所とは、神様の乗った神輿が休憩・宿泊される場所

24日の後祭では、八坂神社に神輿を帰す

「神輿渡御(みこしとぎょ)」が行われます。

これに合わせて、神輿が出る前にそれぞれ道を清め、

神様(神輿)が通る道を作る為に山鉾巡行が行われます。

 

神輿渡御については

こちらの記事をご覧ください。↓

祇園祭還幸祭のルートご案内!本当のクライマックスに行きませんか?

 

 

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祇園祭の前祭と後祭の違いって何?

京都人が教える祇園祭の見どころ

 

前祭と後祭の違いとそれぞれの楽しみ方

 

前祭

 

1.宵山(山鉾巡行、神輿渡御(神幸際)の前夜祭)

 

7月14日~16日の3日間で行われ、大勢の人が押し寄せます。

一部エリアは歩行者天国になり、沢山の露店・夜店が並びます。

各山鉾に飾られるタペストリーや人形、金具などの懸装品が

展示されていて、それらを見て回れます。

各町会所に立ち並ぶ山鉾は23基あります。

夜になると提灯が点火され、山鉾には祇園囃子が奏でられ、

祇園祭の艶やかな雰囲気を味わうことができます。

 

乗って中を見れる鉾もあります(有料が多いのと、女人禁制もあります)

下の写真↓

*乗れる山鉾に関しては、こちらの記事をご覧ください。↓

祇園祭はいつ行くべきか?登れる山鉾や限定の御朱印も!見どころ満載

 

2.山鉾巡行

 

山鉾巡行は上にも書いたように、神様が通る道を作る為に行われます。

各山鉾にタペストリーなどの懸装品が飾られ、

巡行する姿は華やかで祭りも最高潮になってきます。

 

前祭りの山鉾巡行は7月17日、午前9時ごろから行われます。

四条烏丸当たりの交差点から長刀鉾を先頭に23基の山鉾が巡行します。

河原町四条交差点を9時30分ごろ、河原町御池交差点を10時30分ごろに通過し、

ゴールの新町御池交差点には11時30分~12時前に到着します。

23基全ての山鉾巡行が終わるのは、13時過ぎになります。

 

*山鉾巡行の見どころ:辻回し

 

山鉾巡行の見どころの一つが辻回しです。

山鉾は直進しかできない為、

交差点を曲がるときは細い青竹を山車の下に敷き、

水を捲いて、音頭取りの合図と扇子に合わせて、

曳き手が山車を90度回転させます。

山鉾が向きを変える時は大迫力で、歓声が上がります。

 

辻回しは毎年大勢の見物客で混雑しますので、

朝早くいかないと、なかなかいい位置で見るのは難しいです。

山鉾巡行本番の辻回しは、順番に、四条河原町、河原町御池、新町御池です。

後になるほど見物する人は少なくなりますので、

時間が許す人は新町御池で見てもいいのでは…と思います。

 

*筆者の好きな山鉾巡行を見る場所(前祭)

 

筆者は山鉾町に住んでいるので、

毎年7月の1か月は家の外に出ると祇園祭です。

そんな筆者がお勧めする「巡行スポット」は2か所!

実は人が多くなると困るのであまり教えたくはないのですが、

せっかくこの記事を見ていただいているので、

マニアな人にオススメのスポットをお伝えします。

 

<1.巡行前の山鉾が四条通りに出てきて最初の辻回しをするとき>

 

山鉾巡行は午前9時頃から始まりますが、

その前に各町会所にある山鉾が

くじの順番通りに並ぶために四条通に集まってきます。

四条通に山鉾が姿を現すと感動しますし、

実は、山鉾の向きを変えるために、最初の辻回しも行われます。

本番は凄い人ですが、朝早いので、

場所によっては見物客もまだ少ない所もあります。

 

<2.ゴールの新町御池交差点の辻回しを終えて、
新町を四条まで下ってくる(南下してくる)新町通り沿い>

 

ゴール(新町御池)した後、狭い新町通りを大きい山鉾が

電柱や屋根をギリギリかわしながら、進む姿が大迫力です。

ちなみに、見物客ともギリギリのところを通りますので、

迫力満点ですよ。

写真を撮るには山鉾が近すぎて厳しいかもしれませんが、

屋根ギリギリを通る山鉾も絵になるかもしれませんね。^^

ちなみに、人出は最近増えてきました。

まあまあ有名な「知る人ぞ知る」スポットになりつつあるみたいです。

 

新町通りを進む鉾↓

 

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祇園祭の前祭と後祭の違いって何?

京都人が教える祇園祭の見どころ

 

後祭

 

1.宵山(山鉾巡行、神輿渡御(還幸際)の前夜祭)

 

7月21日~23日の3日間で行われます。

前祭との違いは、

・露店が出ない

・山鉾の数が10基(前祭りと比べて少ない)

・前祭りと比べて観光客が少ない

などです。

前祭りと比べて後祭りは、賑わいが少ないため

それにちなんで、「後の祭り」という言葉ができたとされています。

「後の祭り」と言われると、なんだか「行っても仕方ないのか」

と思われる人もいると思いますが、それは違います!

後祭も前祭と同じく、お囃子もありますし、

ちまきやお守りを売る浴衣姿の子供たちも各町会所にいますので、

祇園祭の雰囲気を十分堪能できます。

最近では、後祭りのほうがゆっくりと山鉾巡りができ、

静かに祇園祭の文化に触れられるということもあってか、

前祭の大勢の人混みを避けて、後祭に来られる人も大勢おられます。

 

ちなみに、筆者に住んでいるのは、

今休み山となっている「鷹山」の町内です。

22・23日の宵山では、ご神体が展示されます。

お守りやおみくじ、御朱印もあります。

お囃子も見どころになっていまして、結構な人数が聞きに来られます。

近年、復興の機運が高まっていて復興活動も活発になってきました。

よろしければ、是非、見に来てください。

鷹山に興味のある方はこちらをご覧ください。↓

公益社団法人 鷹山保存会

 

2.山鉾巡行

 

後祭の山鉾巡行は7月24日9時30分から行われます。

巡行コースは、前祭巡行コースとは逆方向で巡行します。

烏丸御池交差点あたりからスタートします。

河原町御池交差点を10時ごろ、四条河原町交差点を10時30分ごろに通過して、

ゴールの四条烏丸交差点に11時30分ごろ到着します。

10基の山鉾巡行が終わるのは12時30分ごろになります。

2014年に150年ぶりとなる大船鉾が巡行に復帰、

また、2022年には鷹山が巡行に復帰しました。

 

3.花傘巡行

 

祇園祭は元々は前祭を後祭を別々に行っていて、山鉾巡行も別々だったのですが、

1966年~2013年の間は、山鉾巡行を17日にまとめて行っていました。

ただ、祇園祭は神輿渡御(みこしとぎょ)が本来の祭りなので、

神様が神輿で帰られる道を清めなければなりません。

その神事が山鉾巡行になります。

その山鉾巡行が前祭りと一緒になってしまったので、

その間、山鉾巡行の代わりとして、花傘巡行が行われていました。

その後、後祭りの山鉾巡行が復活しますが、

花傘巡行もそのまま継続して行われています。

花傘巡行は7月24日午前10時から行われます。

八坂神社を出発し、四条寺町を北上、御池通を東へ、河原町御池を南へ、

四条通を東へ進み、八坂神社に帰ります。

ちなみに、花傘巡行は祇園祭の山鉾巡行の原型に近いものと言われています。

昔の山鉾巡行が見られるので、現代の巡行と見比べてみるのもいいですね。

 

 

以上、祇園祭の前祭と後祭の違いについて説明しました。

 

お祭りは楽しいものです。

祇園祭に来られた方は、それぞれの楽しみ方で、

思いっきり楽しんでもらいたいと思います。

 

ただ、最低限のマナーを守ってほしい思いもあります。

歩行者天国の所々にゴミ箱が設置してありますので、

自分の出したゴミはゴミ箱に捨てるようにしてほしいです。

実際、去年は沢山の人がゴミ箱を利用されていました。

 

それと、真夏の京都は盆地の蒸し暑さが満開です!

不快感100%になりますので、^^

水分補給など熱中症対策を万全にしてください。

宵山に来られる人も夜だからといって油断は禁物です。

夜も風がなければ、蒸し暑いです!

 

1100年以上も八坂神社と町衆の努力によって受け継がれてきた

祇園祭に是非来てください。

 

また、他の記事で、前祭と後祭以外の祇園祭の魅力をお伝えします。

それではまた。

 

室町諭

 

 



 


 

*祇園祭は1か月間続きます。いつ行くべきか?悩みますよね。

メインとなる祭事をまとめましたので、

是非、参考にしてください。↓

祇園祭はいつ行くべきか?登れる山鉾や限定の御朱印も!見どころ満載

 

*祇園祭の山と鉾の違いってお分かりですか?

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祇園祭の山と鉾の違いは大きさじゃない!歴史を感じるその違いとは?

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